2016年04月14日

怖いゲームの進捗

夏に向けてのホラーゲームを作るにあたり、自分の中で整理するためにこれまでの進捗をまとめておこうと思う。

■夏の新新作を、ホラーに決める。
「ブラッディ・イン」という人殺しゲームがある。倫理観も酷くて許されない感じなので、出た当初は無茶しやがってと思ったわけだが、でもあるいは……と思ってチェックしていた。これが意外にもウケている。市場が広がっている今、より様々なゲームが求められているのだ。キワモノの時代到来だ。極端なものこそ、僕の理想とするところ。ならば、僕もそっち方面に踏み出してみよう。では、何を作るのか。倫理観は無視していい。むしろ、「よくこんなゲーム作ったな」と言われるようなものを作りたい。なおかつ、新しいことがしたい。そういう思考から、「ほんとに怖いホラーボードゲーム」ができないかと考えた。生粋の怖がりで、想像力が旺盛すぎていろんなものが見えてしまう身なのでホラーには一切触れてこなかったが、自分の引き出しに無いものを作ることはプロとして長年やってきたわけで、やれないことではないはず。さあ、勉強開始だ。

■ホラーを見る。
ホラーに詳しい人達に、ホラーとは何か、ホラー作品で、ボードゲームで再現しやすそうなもの……音で脅かしたりしない、純粋な恐怖を感じられる作品はどれか、できれば館もので、などと言いながら見るべき作品を聞いて回る。ここで気をつけなければならないのは、「すべて見ようとしないこと」だ。ジャンルや、なんらかの集合体には、必ず歴史がある。この歴史の、始まりと、数々の変化を与えた分岐点になっているもの、そして今。これらを掴むことができれば、必要最小限の数を調べるだけで全体像が推測できる。但し、正しい情報を集める必要があるのと、状況から推理する力がなければ意味がないところが問題で、前者は「信用できる目を持った詳しい知人」がどのくらいいるかが重要。後者は、どのくらい、近い変遷を経たジャンルや、事象を見てきているかが重要になる。「シャイニング」を筆頭に、教わった色々なタイトルを、震えながらチェックしていく。同時に、レンタルビデオ屋で、自分が気になったものも借りてみる。中身はハズレでもいい。いいパッケージやタイトルを把握するためだ。

■本を読む。
先輩の推薦で、恐怖とは何か、というのを分析している本を読むことにした。分析はしっかりしているけれど面白おかしく書かれていたその本の内容は、怖がりの僕の怖い感覚にとても則していて、実に的を得て見えたので、その本にかかれていることを素直にゲームシステムに取り込むことにした。ゲームシステムの大まかな形は見えてきた。やってみないとわからないが、実際それでゲームが怖くなったらめっけもんだ。

■コワイ対象を考える
「斧女」。これは、僕が15年以上前に考えたコンピューターゲームの企画だ。斧を持った女が襲い掛かって来るので必死に逃げるゲームだった。できれば、この斧女をヒロインにしたかった。どんな女だろう?美女だろうか?どんな服装だろうか?そもそも、生きているのか?死んでいるのか?霊なのか?色々と設定を詰めてみなければ。斧で訪問客を真っ二つにするんだから実体はあるはずだ。つまり斧女は霊じゃない。サイコさんだ。リアリティが必要だ。そうだ、斧を買おう。ヤフオクで薪割り用の斧を買ってみた。意外に軽い。これでは、斧を引きずりながらゆっくり追いかけてくるイメージは使えない。ヌコルソンは足を怪我してたから引きずってたのかははあなるほど。じゃあ全力で走ってくる女にするか?それコワイ?まあ、いったん保留だ。

■違和感が発生。
怖いから今まで見なかったホラーだが、見てみると、意外に怖くない作品が多いことに、ある程度本数を見てから気が付いた。ネット上の評価なんかも見てみて、怖いと言っているシーンで何とも思わない、というようなことが多々発生している。何かおかしい。何より困ったのは、最も怖い作品とされている作品の一つ、「悪魔のいけにえ」が全く怖くなかったことだ。つまり、僕の感覚は、どこか他の人とズレているということになる。これはまずい。「怖がりの人間が自分が怖いと思うものを作る」から怖いゲームになるはずが、本末転倒だ。

■自分の怖いを分析、把握。
とりあえず自分が怖いものとそうでないものを突き詰めていって、どうやら僕は、サイコさんや、殺人鬼的なのは怖くないらしい。そしてお化けは怖いらしい。ということがわかってきた。「シャイニング」でも、冷静に何が怖かったか考えてみると、ヌコルソンの狂気は全く怖くなく、双子が怖かっただけなのだ。本に書いてあった手法、そして理論がきちんと踏襲されているものでさえ、怖くなかったりする自分。これは大問題だ。自分と同じように、あるいはまったく逆もありうるが、どれだけ手法に則っていたとしても、「怖くないものは怖くない」人がいるのであれば、プレイヤーのうち何人かにとっては、怖くない可能性が高いということだ。それではどっちらけだ。それに斧女はサイコさんだったはずだ。つまり、僕は斧女が怖くない。あまりにも致命的だ。

■既存作品をチェックする。
ホラー物のゲームは、結構存在する。そういったものも、事前にチェックする必要がある。クリソツなゲームを作ってしまっては、それがどんなに面白くても意味がない。既存のもので一番怖いのは「バッドモーテル」だというのが現段階での周囲の評価で、これは入手困難ということだけれど一度やっておかなければならない。それ以外にも、ホラーのゲームでアプローチが近いもの、コンポーネントが近いものは把握しておきたい……と思っていろいろ見ているうちに、イメージしていたゲームの外見と驚くほど同じゲームに出会ってしまった。Bump in the Nightがそれだ。入手してみたが、システムの要所もかなり近い。これはマイッタ……。

■そして今に至る。
・サイコさんが怖くない身としては、斧女はヒロインとしてNG。
・外見的に作りたいものに非常に似ているゲームが存在する。
……以上2点の問題は、正直絶望的で対処しようのない問題だ。さあ困ったどうしよう。だがしかし、詰んでからが江神号の真骨頂。犯人探偵だってギリギリまで超クソゲーだったのだから。僕の武器は執念だ。このままで終わるつもりはない。それでも夏はやってくるわけだが、果たしてどうなるかは……次回のお楽しみ。



posted by エジンガー at 00:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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