2021年12月31日

一年振り返ってみたり

ザ・裏目の一年!

ま―今年も色々ありましたが、例年より「裏目ったなぁ」と感じることが多い一年でした。原因はほぼコロナ。まあ、うん。

■1月
・盛大に風邪を引く。
・火纏りの男、テスト。まあ問題なく動く。
大風邪引いたときはコロナかと思ったね!違ったね!よかった!
昨年から2作目の呪いで開発に苦労していた「火纏りの男」を、ようやくテストできる状態にもっていけた。
ずるずる時間がかかった要因として、コロナ禍なのでテスプを極力せずに仕上げようとして、そうすると、本来テスト中に見つかるタイプのバグを脳内の試行錯誤で見つけなければならず、考える時間を要して苦労する、的な。ただまあ結果論として、この苦労のおかげでよほど読み抜けがない限り2,3回もテストすりゃあゲームが完成するスキルを身につけた。ハラショー。

■2月
・「半分だけモヒカン」というよくわからない髪型を始める。
・火纏りのテキスト、山場を修正する必要が出て屋上にテント張って籠もったり。
・ポリゴン作業開始。
コロナで人に会わないし、変なことしてもいいよね的に髪の毛を左半分だけ坊主にした。なかなか個性的で良い。
少し暖かくなってきたので、屋上にテント置いて作業する時間が増えた。そこそこ集中できて良い。テストで指摘を受けて、エンディングを書き直す。結果非常にいい感じに。感謝。
火纏りの男、数回のテストで中身的にはまぁ完成したので、グラフィック周りを作り始める。小物なら1グラフィクに1〜3日くらい。大変なものは一週間とか。延々作る。

■3月
・ゲムマ大阪の辞退を決める。
・ひたすらポリゴン作業。
ゲムマ大阪辞退については2つ前の日記を。ただまあ結構ギリまで参加予定だったので、火纏りを間に合わせるべく足掻く地獄の日々だった。僕はポリゴンでアイテムとかを作るのが得意なので、できれば活かしたいというのもあってできるだけ絵を多用してフルCGで頑張るわけだが、作業的には丸2ヶ月地獄を強要されるわけで悩ましい。ともあれ完成したものから印刷に出していく。

■4月 
・丁合地獄。
・GMウォーロックにマダミスを載せないか?というオファーを頂く。
・大量の牡蠣を通販で買う。
カードを何万枚とスリーブに入れる作業を筆頭に、それはもう地獄の丁合を要する「火纏りの男」。丸一ヶ月延々頑張ってどうにか最初の最低限の納品数に持っていくことができる予定だったが、この作業の最中にマダミスのオファーが来る。しかも超急ぎ案件。やりたいが、受けてしまうと必要最低限の納品数を確保できなくなり、「勝利の方程式」が成立しなくなる。致命的な状態になるので、流石に断る。
……断りきれずにやっぱり受ける。あれなんですよ、お話をもらったGMウォーロックは、僕が中学生とかの頃こよなく愛してやまなかったコンプRPGの系譜で、そこに記事を載せてもらえるというのは、何物にも代えがたい光栄な話で、もし断ったなんて中学の頃の僕が聞いたら時空を超えて今の僕を殺しに来る話で。「火纏りの男」の生産を一旦止めて、全力でこのオファーに向かう。
それはそうとこの時期に、コロナで困っている漁師さんから牡蠣を通販する。大量の牡蠣を実家と分けっこしてひたすら焼いて食べた。自分で殻剥けるようになるとすごい楽しい。たまにはこういうのもいいもんだ。

5月
・「火纏りの男」リリース。
・の裏で、先のオファーに応えるべく地獄が始まる。
ほんと最低限の数だけ納品した火纏りだが、その結果並ぶべき店に並ばない事案が発生。かつ、コロナの真っ只中で最も過酷な時期のリリースになってしまい、対面専用のゲームシステムには致命的。置いてないし置いた店でも売れないという最悪の事態になる。コンテンツは初動が命。わかっていたんだが、それでも数作れなかったんだ……。
最低限の数を作って納品した以降は黙々と新作のマダミスを作った。時間のない中なので、システムは借りることにした。江神原のワンタイムミステリーシリーズは現実世界の話なので、その枷をこの機会に外す。ファンタジーかSFで素案を提案して、SFでやらせてもらえることに。やった、スペオペだ! 実は僕が過去に一番GMをやったことのあるTRPGは「スペオペヒーローズ」だったりする。幼い頃にサジタリアスを見て育ち、小学生の頃ガルフォースで衝撃を受け、さよなら銀河鉄道999でガン泣きし、中学のころは火曜日の深夜に新スタートレックを貪った身としては、滾らないわけがない。2週間程度で一気に組み立てて、以降はひたすらオンラインでのテストプレイに始終した。オンライン対応のゲームを作ったことがなかったのでそこだけは手が抜けずひたすらテストを繰り返した感じだ。
僕的に結構驚いたのは、客層を鑑みて自分の一番の武器だと思っていたロールプレイパートをオミットしたのだけれど、それでも完成したゲームは明らかに僕が作ったの丸わかりの愉快でへんちくりんな代物で、武器がなくても充分戦えたこと。作家のこだわりなんてそんなものかもしれないね。

6月
・丁合地獄
・ハコオンナちゃんジャンプに載る。
・頭を丸める。
「ARIEN ALIEN(アリエンエイリアン)」のテストは継続して繰り返しながら、でもゴールが見えてきたので火纏りの丁合作業に戻る。シリーズ前作「月落としの木霊」も品切れに近い状態になり、続編だけ店にあっても同しようもないので、こちらも同時に生産していくことになる。ただひたすらにカードをスリーブに詰め、箱にハンドアウトを入れ、シュリンクする日々。家内制手工業ここに極まれり。毎度ゲームデザイナーとは?と自問自答するターンである。
ハコオンナさんが、少年ジャンプで紹介されるミラクルが起きる。夢か。もうそろじわじわ出力も下がってきていたので、なんともありがたい話である。せっかくなのでコミカライズとかの話をしたいなと思ったが、結局忙しすぎてできないままに。どっかの出版社さん、ボドゲ発のホラーコンテンツいかがっすかー?ヾ(*´∀`*)ノ
半毛の髪型に飽きたので、バリカンを買ってきてモヒカンにしようとするが、自分ではうまく出来ないことが判明し、どんどん刈り上げて結果として丸坊主になる。丸坊主、なってみるとTシャツは脱げないわ、頭暑いわ、なかなか大変だと知る。でも撫で心地が良い。
中国にたまたまいい工場を見つけて、物は試しで使ってみようと「犯人は探偵の中にイる」をリデザインしていたのだが、それもこのへんから本格作業化。

7月
・「ARIEN ALIEN(アリエンエイリアン)」の掲載されたGMウォーロック発売。
「ARIEN ALIEN(アリエンエイリアン)」、案の定刺さる人にだけクリティカルに刺さってくれて嬉しくなる。賛否は分かれた。でもそもそも、TRPG出身の僕のゲームはハコオンナ時代から受動型の人との相性は悪いので、楽しめる人だけアホみたいに楽しめればそれでいいのだ。テーマパークのアトラクションや映画館的な座ってるだけ体験をしたい人は他所でどうぞ的なね。

8月
・ワクチン2回目完了。副反応が地獄。
いや、ひどかったぜ副反応。とはいえようやくこれで動き回れる権利を得た。とはいえもうキャンプに行くには暑すぎるし、開いてるキャンプ場のほうが少ないしと、動くに動けない。継続して引きこもる。
この時期、まあ結構残念なことがあって絶望する。まあ、いつものことなのだけれど。「なんとなく」やる人とはどうやっても合わないんだよね……。

9月
・wiiを買って、リングフィットとフィットボクシングを始める。
灰色のwiiが売ってたら買おうと決めていたので。実はアレだってね、新版が出るから旧版が転売ヤーのロックオンから外れて手に入りやすかったんだね。なあんだ。買ったソフトはリングフィットとフィットボクシングのみ。長いゲームなんか買ってしまったらクリアするまでずっとやってしまうの確定の心の弱さなので買っちゃ駄目なのだ。ゼルダやりたいなあ。
とはいえ久々の最新ゲーム機で色々驚いたりしながら遊び始める。2つ買ったけどどっちかが肌に合えばいいなあ的に日毎に順番こにプレイ。エジン氏、身長166cmにして体重80キロ超えなのだが、どうにか痩せられんものかとね。江神原さんのポリゴン人形を作ったときに、眼鏡今かけてるの再現しようと鏡観察していて、眼鏡のツルに肉が乗っているのを自覚してしまったので……これは流石になんとかせねば的なね。東京にいた頃は板橋から隧道橋まで毎日のようにジョギングしたりもしてたんだけどそれでも痩せなかったので、あまり期待はせずに。
もうこの時期には「火纏りの男」のセールスがどうにもならなくて、江神原のワンタイムミステリーのシリーズは継続出来ないことが概ね確定していたので、別の方向性を考え始めてた。初動で売れなかったものが、その後爆発的に売れることはほぼほぼないのです。

10月
・和歌山に行く。タイヤがパンクする。
・四国に行って事故る。エジンバラ号廃車。
中学時代のツレが道の駅のスタンプを集めていると言うので、付き合って和歌山にキャンプに行く。これ系の動きは創作脳にリセットがかかるので僕が一番しちゃいけないムーブなんだけど、普段もうずっとアホみたいに働いているので、どうしても我慢できなくなってつい遊びに出てしまう。ツレはバイクで僕は車で和歌山をグルっと回ったんだけど、険道の極みみたいな山道を登って愛車のタイヤがパンク。ツレに麓まで降りてタイヤ買ってきてもらって付け替えて事なきを得る。
その一週間後くらいに、今度は愛媛まで遊びに行くことにする。僕は基本ずっと働いているので、誰ともあんまり遊ばないのだけれど、中学のツレと遊んだ以上、他のコミュニティとも遊ばないと釣り合いが取れない的な動き。変な考え方だけど、僕はそういう思考をする。あと、手頃な薪ストーブを手に入れて、試したかったんだけど、大阪近郊って手頃なキャンプ場ってあんまりないので、どうせなら旅に出よう的なところもあって。
ところが、まあ香川でキャンプして、愛媛まで行って観光もして、ボドゲ置いてるバーにも顔だしてしたんだけども、帰りに香川で道路脇の溝に車輪突っ込んでそのまま車大破。車あと一歩で横転レベルまで持ち上がってドスーン。エアバッグも開いて……やっちった。すごい速度出てた。これまあ色々理由はあるんだけど、一週間前に和歌山に行ったときに、ツレがバイクで走ってるのの後をずっとついて走ったことでバイクについていく癖ができてしまってて、赤信号で前に入ってきたツーリングのバイク4台の後についていこうと無意識にスピード上げて、速度上がってる自覚がなくて道が細くなったのに対応できずにハンドル操作を誤るという。レッカー来てもらって、軽トラ借りてキャンプ道具全部積んで帰ってきた。エジンバラ号は廃車。生産終了した比較的レアな車で、結構無理して買ったんだけどなあ……。事故直後は大きな怪我も痛みもなく、車だけで良かったねえ、って話してたんだけど、ハンドルに打ち付けた左腕前腕が後日とんでもないアザになり、肩までの筋肉や筋をめちゃくちゃ痛めてて未だに治らずという。事故のあとはちゃんと病院行こうねえ。

11月
・新しい車購入。
・「犯人は探偵の中にイる」リリース。
廃車にしたはいいものの、車はどうあっても必要なので中古の安いのを探し、外見とか好きだけどもう乗る機会も無いだろうと思っていたススキのラパンをゲット。ラパーン3世号と命名。エジンバラ号と比べるとひと世代前の車で、新しい便利なものに慣れてしまって苦労するだろうと思ったけれど意外と快適だし、ルーフキャリアをつけてキャンプ道具をそっちに積むようになったので、納品もこれまでどおりできるようになって一安心。まあ、値段の差の分だけ疲れるけどしょうがないよね。というわけで中国の印刷所からゲムマの数日後に日本に届いた(チクショー!)「犯人は探偵の中にイる」を回収しに行ったり、火纏りの男の追加納品をしに行ったり。コロナも落ち着いてきてたのでキャンプや公演を挟むいつものパターンを再開したりした。
事故で痛めた左肩は、ちょうどワクチンで腕が痛いのと同じような痛みで、痛みを伴わずに動かせる可動域がものすごく狭くなってしまっていて、痛い痛い言いながらフィットボクシングを続けた。結果可動域も完全とはいかないまでもいい感じに戻り、11月の時点で3kg以上痩せていて、なんかとてもよろしい。痛いけど。
中国の工場、なかなかに良かったので今後も使いたいのだけれど、流通経路に問題が発生。個人での輸入は色々条件が厳しいのだ。専門用語が飛び交う流通業界のあっちこっちにメールして、どうにかならないかと手段を探したりした。時間と手間はかかったけど、どうにかなったっぽい。

12月
・新シリーズに向けて稼働
・ハコオンナの新版を作り始める
流通経路がなんとかなりそうなので、継続して中国の印刷所が使えそう。というわけで、ハコオンナの6版を作り始める。春節(中国の正月。一ヶ月位全てが止まる)も挟むし輸入も今コンテナが足りなかったりでめちゃくちゃ時間かかるので、手元に来るのはおそらく夏くらいにはなるのだろう。これまでは極力仕様を変えないようにやってきたけど、今回はそこそこ変えてみるつもり。
同時に、ワンタイムミステリーに変わるマダミスを本格的に作り始める。作り始めるというか、2コセット販売の廉価なマダミスにしようと考えていて、安いものなので動画配信も(条件付きで)可、オンライン・オフライン両方対応的なものにする予定。で、一本目のシナリオは11月頭くらいの段階で出来上がっていたのだけれど、できればワンタイムミステリーのカードスリーブのような新たな汎用システムを搭載したくて、そのシステムを組み上げるのに時間を要してた。オンラインのテストでは問題なく稼働していたので、今日オフラインのテストを一回やって、あとはプレイヤーが少ない状態でも回してみて、問題なかったら完成。ま、もう一本作らなきゃなんだけどね。
体重は75kgを目標にしていたけれど、フィットボクシングの強度を上げたら振動センサーで認識できないような動きが増えて萎えてしまい、強度を戻したらこれまでやってきたメニューが最初からになってしまったらしくてやたらと簡単でカロリー消費が少ないものばかりやらされるようになってしまって思うように減量できず、目標に0.5kgほど届かずで。来年は違うソフトに手を出してみようかなーと。運動自体は生活の一部になったので、継続したいねえ。

……という感じの1年でした。いかんせんコロナで裏目、遊びに出ても裏目とロクなことになってませんが、コロナで得意のマーケティングが全く機能しなくなってから、マーケティングに割いていた脳力をやけくそ気味に開発に回したところクリエイターとしての腕が大幅に向上して、こと推理系のマダミス構築に関してはほぼほぼ自分の中で答えが見えたので、自分的には悪いことばっかりでもない感じです。今年作った「アリエンエイリアン」「火纏りの男」は刺さる人には思いっきり刺さるタイトルになっている確信がありますし、次回作「西洋鎧の鳴る館&コロナーの落ちついた地で」もシステムとして明確に答えを出せているのではないかと。コロナがなければ、マーケットを意識して売ることばかり考えてどうしても詰めが甘くなっていた部分を、このところしっかり詰められているので、まあ老い先短い作家としてはこの時期にこういう試みが出来て良かったかなと。その結果売れなくなってるんじゃ元も子もありませんがねーw。
一応、江神原のワンタイムミステリーシリーズはセールス的に無理なので凍結しますが、今後売上が回復するようなことがあれば再開しようとは思います(相当難しいですが)。逆に、新シリーズは自分的には最適解と確信したシステムを積んでリリースするものなので、これが派手に転ぶようならもう打つ手が無いのでマダミスから撤退かなというところで。そうならんように……とはこのコロナで情勢が読めない中なのでなんとも言えないまでも、中身が悪くて売れなかった、とだけはならないように目一杯頑張っていこうかなと。僻地でひっそり、仙人のように暮らしながら、たまに山から降りてきてとんでもないものをぶん回すスタイルで、来年も頑張ってまいります(*´∀`*)。
posted by エジンガー at 05:56| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする